HIV検査の内容
▶HIV検査はどんな検査なの?
HIV検査は、エイズの原因となるHIVに感染しているかどうかを調べる血液検査です。HIVに対する抗体ができているかどうかを調べ、HIV感染の有無を確認します。
HIV検査は、少量の血液(約5mL)を採って、HIVの抗体がある(陽性)か、ない(陰性)かを調べる検査です。
保健所での検査には、検査結果がわかるまでに1〜2週間かかる「通常検査」と陰性の場合には結果がその日にわかる「即日検査」があります。保健所によって実施している検査が違うので、事前にご確認ください。
HIV検査の流れ
①検査日時の確認
電話やホームページで、保健所などに検査できる日時を確認する。予約が必要な場合もあるが、匿名でかまわない。
②検査当日
受付、検査前相談をしたあと、採血(約5mL)を行う。
③結果説明(1〜2週間後)
1〜2週間後、指定日に本人が直接結果を聞きに行く。電話や郵便で通知されることはなく、代理人に知らせることもない。
検査結果が・・・
④陽性の場合
HIVに感染していると考えられる。適切な医療機関を紹介してもらい、精密検査を受ける。
④陰性の場合
HIVに感染していない。ただし、検査時期が感染の可能性がある機会から3カ月以内である場合は、3カ月程度経った後に再度検査が必要である。
結果が当日わかる場合
即日検査を行っている保健所では、陰性の場合には、その日に結果がわかる。陰性でなかった場合は、確認検査が必要となり、1〜2週間後に結果を聞きに行く。
▶HIV検査の結果が陽性の場合は?
HIV検査の結果が陽性の場合は、ご自身にあったHIV専門医療機関を受診し、必要な治療を受けましょう。
HIV検査の結果が陽性の場合は、HIVに感染していると考えられるので、HIV専門医療機関で精密検査を受け、必要な治療を受けることが大切です。
現在、全国に381※のエイズ治療拠点病院が整備されており、治療や相談にのってもらえます。
エイズ治療拠点病院は、厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究事業が提供している「拠点病院診療案内(http://hiv-hospital.jp/)」で検索可能ですので、立地や医療体制など、ご自身に合った条件の医療機関を選択し、受診しましょう。
※2019年11月時点
HIV感染症/エイズ治療にはどのような治療がある?
HIV感染症/エイズ治療では、いまのところ、体内のHIVを完全に取り除く治療法はありませんが、新しい薬が数多く開発されています。
現在、HIV感染症の治療では、作用の異なる複数の抗HIV薬を併用する「ART(多剤併用療法)」が行われます。
治療にはどのくらいお金がかかる?
HIV感染症の治療には、あなたが入っている健康保険を使うことができますので、窓口での支払いは3割(または1割)の負担になります。
この自己負担分を軽減するために、一定基準額を超えた場合の高額療養費制度や身体障害者手帳の取得を条件に公的な制度などを活用することができます。
詳しくは医療相談員(MSW/ソーシャルワーカー)や看護師におたずねください。
HIV感染症/エイズ治療に関する心配ごとがある場合は?
HIV感染に関する心配ごとがある場合は、サポート団体に相談することもできます。全国にあるさまざまな団体の中には、同じ立場の人が直接相談にのってくれるところもあります。
また、電話相談もあるので、ひとりで悩まないようにしましょう。
なお、これらのサポート団体は、本名や住所を伝えることなく、相談できます。
主なHIV検査相談先
その他関連する情報はこちら
▶HIV検査の結果が陰性の場合は?
HIV感染の予防行動を実行し、感染しないように気をつけましょう。
HIV検査の結果が陰性の場合は、HIVに感染していません。
今後、下記のようなHIV感染の予防行動を実行するとともに、定期的にHIV検査を受けましょう。
主なHIV感染の予防行動
- セックスをするときは、必ずコンドームを使用する
- 注射針、ピアッシング※器具の共用をしない
など
※ピアスの穴をあけること